とたての図二種
とだては舟の艫なり、図に二種出セる事ハ、
所によりて形ちも替り、名も同しからさる故也、
二種のうち前の図はシリキシナイよりヒロウ
まての舟にもちゆ、
すへて所により用る物のたかふ事なと、此所
より此所迄とくハしく限りてハいひ難し、
こゝにシキリシナイよりヒロウまてといへ
るも、シリキシナイの辺よりヒロウの辺
まてといふ程の事也、後の地名にかゝはる
事はミな此類と知へし、
夷語に是をイクムと称す、
此語解しかたし、追て考ふへし
後の図はヒロウよりクナシリまての舟
に用ゆ、夷語に是をウカキと称す、
此語解しかたし、追々考ふへし、
所によりて形ちも替り、名も同しからさる故也、
二種のうち前の図はシリキシナイよりヒロウ
まての舟にもちゆ、
すへて所により用る物のたかふ事なと、此所
より此所迄とくハしく限りてハいひ難し、
こゝにシキリシナイよりヒロウまてといへ
るも、シリキシナイの辺よりヒロウの辺
まてといふ程の事也、後の地名にかゝはる
事はミな此類と知へし、
夷語に是をイクムと称す、
此語解しかたし、追て考ふへし
後の図はヒロウよりクナシリまての舟
に用ゆ、夷語に是をウカキと称す、
此語解しかたし、追々考ふへし、
「とだて」は舟の艫(とも)のことである。二種類の図を出したのは、地方によって形態が変り、呼び名も共通ではないからである。二種類のうち、前の図はシリキシナイからヒロウまでの舟で用いている。
<註:地方によって使用する物が異なることなどは、ここからここまでと
詳しく限定していうことはできない。ここでシキリシナイからヒロ
ウまでといっても、それはシリキシナイのあたりからヒロウのあた
りまでというほどのことである。のちにでてくる地名にかかわるこ
とはすべてこの類と知っておいてほしい。>
アイヌ語でこれをイクムという。
このことばの意味はわからない。追って考えることにしよう。
あとの図はヒロウからクナシリまでの舟で用いるもので、アイヌ語でウカキという。
このことばの意味もわからない。やはり追って考えることにしよう。
<註:地方によって使用する物が異なることなどは、ここからここまでと
詳しく限定していうことはできない。ここでシキリシナイからヒロ
ウまでといっても、それはシリキシナイのあたりからヒロウのあた
りまでというほどのことである。のちにでてくる地名にかかわるこ
とはすべてこの類と知っておいてほしい。>
アイヌ語でこれをイクムという。
このことばの意味はわからない。追って考えることにしよう。
あとの図はヒロウからクナシリまでの舟で用いるもので、アイヌ語でウカキという。
このことばの意味もわからない。やはり追って考えることにしよう。
































































































