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"アマヽイベ": 2 件ヒット
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第3巻, 23ページ, タイトル: |
| アマヽイベといへる事は、アマヽは穀食をいひ、イベ
は喰ふ事をいひて、穀食を喰ふといふ事也、
夷人の食事は、多くは一日に両度なり、時に
より客なと来りて物語らふ夜なとハ、三四度
其余にも及へる事あり、
但し、食するの度数たしかにかく定り
たるといふにはあらす、時によりてかハれる事もあれと、
まつ平常のさまを録せる也、凡是等の事、
本邦食事の度数さたまりたるなとには比して、
論しかたきところ也、
其食せるにハ、まつ初めに汁を食してそれ
より粥を食する也、いつれ汁を先に食し粥を
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アママイベとは、「アママ」が穀物を、「イベ」が食べることを表し、「穀物を食べる」という意味である。アイヌの人々の食事は、多くは一日二度である。時によって、来客などがあり、語り合いがなされる夜などは、一日三~四度、あるいはそれ以上に及ぶこともある。
*但し、食事の回数はきっちりとこう定まっている、というわけではなく、時によって変わることもあるが、とりあえず通常の回数を記したまでである。こうした点は、わが国において食事の回数がきっちりと定められているのとは比較して論じ難いところである。
食事の時には、まず最初に汁を食して、それから粥に移る。何としても汁をにして粥を
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第3巻, 25ページ, タイトル: |
| 粥計りを食しをく事もあり、又あるときは
魚はかりを食しをく時もある也、ここに図する
ところは粥を食するさまゆへ、アマヽイベと題表を
しるせし也、右三種のものを食するに、
本邦の人の如くいく椀をもかへて喰ふという
事はあらす、いつれも一椀をもて其限りとす、
三種の物の中あるは二種あるは一種の物を
食する時も、又各一椀つゝをもて限りとする也、
是等の事いかなるゆへによりてかくハ定め
たりけん、三種の物ミな次第して烹るときハ、一種を
一椀つゝ喰ひても凡て三椀の食にあたるへし、三種の
物の具さらんにハ、あるは二椀を食するにとゝまり、
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あるいは粥だけの食事もある。またある時は魚だけの食事もある。ここに掲げた図は、
粥を食する様子なので、「アママイベ」と表題をつけたのである。いま記した三種類のものを食するに際して、わが国の人のように、幾椀もお代わりして食べるということはない。すべて一椀ずつで済ませてしまう。
三種類のもののうち二種類あるいは一種類だけの食事の場合も、同じく一椀ずつで済ませるのである。
* どうした理由で、こうしたことを定めているのだろうか。三種類のものを皆そろえて煮ることができる場合は、一種類を一椀ずつとしても三椀食することになろう。一方、三種類のものが揃わなかったときは、二椀もしくは
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